FRPP15  ポスターセッション③  9月4日 ポスター会場 10:30-12:30
TIARA AVF サイクロトロンの低エネルギービーム輸送系におけるビーム輸送効率改善の検討
Study on improvement of beam transport efficiency in the low energy beam transport system of the TIARA AVF cyclotron
 
○宮脇 信正,柏木 啓次,石岡 典子,倉島 俊(量研 高崎),福田 光宏(阪大RCNP)
○Nobumasa Miyawaki, Hirotsugu Kashiwagi, Noriko Ishioka, Satoshi Kurashima (QST Takasaki), Mitsuhiro Fukuda (RCNP, Osaka University)
 
量研高崎のTIARA AVFサイクロトロンでは、頻繁なビーム切り替えに伴うサイクロトロンへの効率的なビーム入射調整方法の開発とこれに伴ったビーム輸送効率の向上の検討を行うため、ペッパーポット型エミッタンスモニター(PPEM)を用いた測定を行っている。PPEMを設置したイオン源の分析電磁石直後から下流の既設エミッタンスモニターの区間は、他の区間と比較してビームの輸送効率が低い。この区間には4つのソレノイドレンズと偏向電磁石でビームを制御し、運転毎にビーム損失を最小化するようにこれらを調整する。低いビーム輸送効率の原因は、設計時に比べてイオン源でのビームエミッタンスの差があることや集束要素の配置が最適ではないこと、空間電荷効果の影響等が考えられる。そこで、PPEMの測定で得られたビームエミッタンスを基にビーム輸送計算を実施し、ビーム損失の原因の追究や新たな集束要素による輸送効率の改善の検討を行った。発表では、これらの検討によって得られた改善点について報告する。