FROO03  粒子源/加速構造①  9月4日 講演会場1 15:40-16:00
ミューオン線形加速器APF方式IH-DTLプロトタイプの大電力試験に向けた開発状況
Current status for high-power tests of an APF IH-DTL prototype in the muon LINAC
 
○中沢 雄河,飯沼 裕美(茨大理工),岩下 芳久(京大理),岩田 佳之(放医研),Cicek Ersin,大谷 将士,河村 成肇,三部 勉,山崎 高幸,吉田 光宏(高エネ研),北村 遼(原研),近藤 恭弘(原研, 茨大理工),長谷川 和男,森下 卓俊(原研),齊藤 直人(J-PARCセンター),須江 祐貴,四塚 麻衣(名大理),竹内 佑甫(九大理),林崎 規託(東工大),安田 浩昌(東大理)
○Yuga Nakazawa, Hiromi Iinuma (Ibaraki Univ.), Yoshihisa Iwashita (Kyoto Univ.), Yoshiyuki Iwata (NIRS), Ersin Cicek, Masashi Otani, Naritoshi Kawamura, Tsutomu Mibe, Takayuki Yamazaki, Mitsuhiro Yoshida (KEK), Ryo Kitamura (JAEA), Yasuhiro Kondo (JAEA, Ibaraki Univ.), Kazuo Hasegawa, Takatoshi Morishita (JAEA), Naohito Saito (J-PARC Center), Yuki Sue, Mai Yotsuzuka (Nagoya Univ.), Yusuke Takeuchi (Kyushu Univ.), Noriyosu Hayashizaki (Tokyo Tech.), Hiromasa Yasuda (Univ. of Tokyo)
 
J-PARCにて計画されているミューオンg-2/EDM精密測定実験では、低エミッタンスミューオンビームを生成するために、超低速ミューオン(25meV)を線形加速器により212MeVまで再加速する必要がある。ミューオン特有の問題である加速中の崩壊損失を抑制するために、初段加速器RFQに続くドリフトチューブ線形加速器(DTL)のタイプとしては、低速領域において高いシャントインピーダンスを有するInter-digital H (IH)型DTLを採用した。さらに高周波電場のみで横方向収束を行うAlternative Phase Focusing(APF)方式を導入することによって、高加速効率と空洞の小型化を実現した。しかし、ミューオン線形加速器としてのAPF IH-DTLの実用例は皆無であり、モデルケースも存在しない。 そこで本研究では、運転周波数324MHzを持ちミューオンを1.3 MeVまで加速させるAPF IH-DTLプロトタイプの開発をする。シミュレーション及び低電力試験での性能評価を終えて大電力試験を実現するためのプロトタイプ空洞及びRFカップラーを製作し、設計電力60kWでの安定運転のためのRFシステムの構築を行った。本講演では、ミューオン専用のIH-DTLプロトタイプ実用化に向けた大電力試験の開発準備状況について報告する。