WEPI040  ハドロン加速器  7月31日 国際科学イノベーション棟5階 ホワイエ 13:30-15:30
AVFサイクロトロンの入射系の改良
Improvement of injection system of the AVF cyclotron at RCNP
 
○中尾 政夫,福田 光宏,依田 哲彦,神田 浩樹,安田 裕介,友野 大,鎌倉 恵太,森信 俊平,斎藤 高嶺,畑中 吉治,田村 仁志,永山 啓一,原 周平,Koay Hui Wen,森田 泰之,原 隆文,武田 佳次朗,大本 恭平(阪大RCNP)
○Masao Nakao, Mitsuhiro Fukuda, Tetsuhiko Yorita, Hiroki Kanda, Yuusuke Yasuda, Dai Tomono, Keita Kamakura, Shunpei Morinobu, Takane Saito, Kichiji Hatanaka, Hitoshi Tamura, Keiichi Nagayama, Shuhei Hara, Hui Wen Koay, Yasuyuki Morita, Takafumi Hara, Keijiro Takeda, Kyohei Omoto (RCNP, Osaka-u)
 
大阪大学核物理研究センター(RCNP)では、高強度かつ高品質のビームの要求に応えるためにAVFサイクロトロンの改良工事が行われている。改良点の一つとして、入射イオンの加速電圧を15 kVから最大50 kVに向上させ低エミッタンスかつ大強度の入射を可能にすることが挙げられる。本発表では、ビームの高強度化・高品質化に重要な、垂直入射ラインからサイクロトロンに入射するためのインフレクター、Deeの電極先端部、位相スリット等からなる入射系について報告する。入射電圧が高くなりインフレクターが大型化した場合でも、ビームをサイクロトロンの中心を回るように入射し、位相スリットや位相バンチング技術を用いて位相幅の小さい状態で加速するための検討を行った。また、RCNPで要求される多種のビームを加速するためには、ハーモニクスを1,2,3,6と変更する必要があるが、その際にもインフレクターのみの交換だけで済むような設計を行った。設計のための計算にはOPERA-3dによって計算された電場と磁場を用い、空間電荷効果を考慮したビームの軌道を計算するために、ロシアJINRのSmirnov氏らが開発したSNOPと、スイスPSIで開発されたOPALを併用した。