WEPH029  電磁石と電源  7月31日 百周年時計台記念館 国際交流ホール 13:30-15:30
電磁石コイルのショートトラブルに対する調査方法の研究
The study of investigation of the shorted coil of magnet
 
○芝田 達伸,松本 教之,佐藤 洋一(高エネ研)
○Tatsunobu Shibata, Noriyuki Matsumoto, Yoichi Sato (KEK)
 
2019年3月J-PARCのRCSからMRにビームを輸送する3-50BTラインに設置された偏向電磁石の1台がコイルショートと思われるトラブルを起こした。症状としては電圧降下が見られ、磁場が0.5%軽減した。正常なコイルとの比較によりLCR値に異常が見られたが、それ以上の有力な情報は得られなかった。発表者はMRの入出射電磁石を担当するグループに所属しているため今回のコイルショートトラブルは決して他人事ではない重要なトラブルである。コイルショートを起こした場合、コイルを磁極から取り出し分解する以外の方法は余り知られていない。本研究はコイルを分解せずにコイルショートの詳細を短時間で調査する方法を基礎から研究する事が目的である。本研究では研究の目的や始めた基礎実験や基礎調査についてまとめる。基礎調査の方針としては試験コイルを作成し、一部をショートさせLCRメータで測定する事でその振る舞いの変化を記録する事が挙げられる。他にもコイル異常を直接するためホローコンダクタ内を内視鏡で見る方法も試みる。申請時点はまだ試験の環境は整っておらず必要な試験コイルや内視鏡の準備を始めた所である。ポスター発表では現状や今後のアイディアをまとめる。