WEPH012  真空  7月31日 百周年時計台記念館 国際交流ホール 13:30-15:30
SuperKEKB真空システム用HOM吸収体で用いるSiCセラミックスのハイパワー試験
High power test of the SiC ceramics used in the HOM absorbers for SuperKEKB vacuum systems
 
○榎本 瞬,照井 真司,石橋 拓弥,竹内 保直,渡邉 謙,白井 満(KEK)
○Shun Enomoto, Shinji Terui, Takuya Ishibashi, Yasunao Takeuchi, Ken Watanabe, Mitsuru Shirai (KEK)
 
高エネルギー加速器研究機構(KEK)のSuperKEKB加速器では、現在フェーズ3の運転が順調に行われている。その中で今後ビーム電流の増加に伴い、ビーム衝突点付近では高次モードの高周波(HOM)による進行方向のビーム不安定性や真空圧力の跳ねが懸念されている。 現在KEKでは、その対策として真空ベローズに置き換わるHOM減衰器付きの真空チェンバーの開発を計画している。 HOM吸収体は、KEKB加速器のARES空洞・溝付きビームパイプで用いられた実績のある炭化珪素(SiC)ブロックと同等のものを用いる。ハイパワー試験は、衝突点付近でトラップされることが予想される高周波領域で行い、シミュレーション(CST MW STUDIO)と比較し、性能評価を行った。 本発表では、HOM減衰器に用いるSiCブロックのハイパワー試験、SiCと銅のろう付け試験、およびSiCブロックのガス放出率測定などの試験計画について報告を行う。