WEPH006  加速器制御  7月31日 百周年時計台記念館 国際交流ホール 13:30-15:30
J-PARC MRにおけるEPICSを用いたSoft-MPSの実装と運用
Development and operation of the EPICS-based Soft-MPS in J-PARC MR
 
○佐藤 健一,木村 琢郎,山田 秀衛,上窪田 紀彦,山本 昇(高エネ研/J-PARC),吉田 奨(関東情報サービス)
○Kenichi Sato, Takuro Kimura, Shuei Yamada, Norihiko Kamikubota, Noboru Yamamoto (KEK/J-PARC), Susumu Yoshida (KIS)
 
J-PARC MRにおいて、ビームを自動的に停止する仕組みとしてMPSがある。通常のMPSはインターロック信号をハードワイヤによる配線によって受け付けているが、今回導入した「Soft-MPS」はインターロックに相当するいくつかのEPICSレコードを監視することで配線の代わりとする。Soft-MPSでは1台のPLCコントローラがEthernet経由で複数のEPICSレコードの状態を監視し、生成した(ソフトではない)実信号をインターロック信号の一つとしてMPSユニットに出力する。Soft-MPSを導入した理由は大きく分けて2種類ある。(1) MPSへ素早く組み込むため。この場合は一時的措置とみなし、機器側の準備が出来次第ハードワイヤ方式に切り替える。(2) ハードワイヤでは提供できない加速器パラメータを利用するため。例えば、MRの運転モードやビームのバンチ情報などである。Soft-MPSは2018年春に運用が開始され、現在では9個のSoft-MPSが運用されている。将来的にSoft-MPSの導入が多数展開されると予想されるが、導入にあたっての方針を議論する必要がある。