THPI031  ビーム診断・ビーム制御  8月1日 国際科学イノベーション棟5階 ホワイエ 13:30-15:30
J-PARC E34 muon g-2/EDM実験:低エミッタンスミューオンビーム実現に向けた高時間分解能縦方向ビームプロファイルモニターの開発
Development of the longitudinal beam profile monitor with high time resolution for realization of low-emittance muon beam in the J-PARC E34 muon g-2/EDM experiment
 
○四塚 麻衣(名大理),飯嶋 徹(名大理、名大KMI),飯沼 裕美(茨大理工),居波 賢二(名大理),大谷 将士,河村 成肇(高エ研),北村 遼,近藤 恭弘(原研),齊藤 直人(J-PARCセンター),下村 浩一郎(高エ研),須江 祐貴(名大理),中沢 雄河(茨大理工),長谷川 和男(原研),二ツ川 健太,三部 勉,三宅 康博(高エ研),森下 卓俊(原研),安田 浩昌(東大理),山崎 高幸(高エ研)
○Mai Yotsuzuka (Nagoya University), Toru Iijima (Nagoya University, Nagoya University KMI), Hiromi Iinuma (Ibaraki University), Kenji Inami (Nagoya University), Masashi Otani, Naritoshi Kawamura (KEK), Ryo Kitamura, Yasuhiro Kondo (JAEA), Naohito Saito (J-PARC Center), Koichiro Shimomura (KEK), Yuki Sue (Nagoya University), Yuga Nakazawa (Ibaraki University), Kazuo Hasegawa (JAEA), Kenta Futatsukawa, Tsutomu Mibe, Yasuhiro Miyake (KEK), Takatoshi Morishita (JAEA), Hiromasa Yasuda (University of Tokyo ), Takayuki Yamazaki (KEK)
 
ミューオンの異常磁気能率(g-2)は新物理の兆候が期待されている物理量であり、実験値と標準理論の予測値の間には現在3σ以上の乖離が確認されている。J-PARC E34実験では独自の手法による精密測定を目指しており、主要な系統誤差を削減するために低エミッタンスビームを使用する。これは、熱エネルギーまで冷却したミューオンを、速度に応じた複数段階の線形加速器を用い212 MeVまで再加速することによって生成する。実験の要求から加速中のエミッタンス成長を抑える必要があるため設計値実現には異なる加速器間でのビームマッチングが重要であり、実際のビームプロファイル測定に基づいて行われる必要がある。時間方向の測定に使用するモニターには、加速位相の1%である30~40 psに相当する精度が要求されている。また、イオン源開発初期のビーム強度が低い段階でも使用可能でなければならないため、ミューオン1つに対して感度を持つ必要がある。この2つの要求を満たすため、高い感度を持つマイクロチャンネルプレートと、波高依存性の削減により高時間分解能の達成が可能であるCFD回路を用いたモニターの開発を行った。また、性能評価のためにテストベンチの構築を行い、ピコ秒パルスレーザーをMCP表面に照射した際に起こる光電効果によって生成した光電子を用いた。本発表では、テストベンチによるモニターの性能評価結果を報告する。