THPI026  ビーム診断・ビーム制御  8月1日 国際科学イノベーション棟5階 ホワイエ 13:30-15:30
PF-AR直接入射路用ログアンプ型BPM信号検出回路の開発
Development of log-ratio amplifier type BPM signal detection circuit for PF-AR direct beam transport line
 
○下ヶ橋 秀典,帯名 崇(高エネ研)
○Hidenori Sagehashi, Takashi Obina (KEK)
 
KEK PF-AR では6.5GeV の電子ビームを直接入射するための新しい輸送路(PF-AR 直接入射路)を建設してきた。新入射路には21台のBeam Position Monitor(BPM)が設置されている。立ち上げ当初BPM信号検出機器はcERLのシステムを借用していた。現在、cERLでの使用もあり、両施設共に必要最低限の数量で運転を行っている。そこで、安価なBPM信号検出システムを用意する必要が生じた。方式としてはLog AMPを用いたBPM信号処理回路である。BPFあるいはLog AMPの出力を直接ADCに取り込んでも良いのであるが、100MS/s以上程度のADCが必要となる。そこで、Peak Hold回路を用いて10msまでアナログ出力を保持する機能を追加した。これにより低速で安価なADCでのデータ取込みを可能とした。当面はPLCのADCを用いてデジタル化&データ処理を行っている。また、各回路構成部品はカタログベースの市販品で揃えることにして、コストダウンを計っている。また、回路を納める筐体は3Dプリンタを用いてNIM-BIN電源に納まるケースを製作した。置き換え対象の信号検出機器がNIMモジュールであるため、スペースの関係上そのようにした。ただし、機器の電源自体は5VのACアダプタで供給されるため、スタンドアロンでの運用も可能である。本発表では、機器の開発、製作、疑似信号による試験結果、実ビームによる試験結果について報告を行う。