THPH001  加速器制御  8月1日 百周年時計台記念館 国際交流ホール 13:30-15:30
SPring-8/SACLA加速器運転パラメータ管理データベースの構築
A database scheme to manage operational points and calibration values at SPring-8/SACLA
 
○岡田 謙介(高輝度光科学研究センター),福井 達,前坂 比呂和(理研),田尻 泰之,住友 博史(スプリングエイトサービス)
○Kensuke Okada (JASRI), Toru Fukui, Hirokazu Maesaka (RIKEN), Yasuyuki Tajiri, Hiroshi Sumitomo (SES)
 
SPring-8へのSACLAからの入射計画、その先のアップグレードのため加速器制御系の更新を行った。本稿は、その中で機器の設定値や校正値の管理について述べる。ここでは運転パラメータ管理と呼ぶことにする。これまで、運転パラメータ管理については、場当たり的な対応が積み重なって混乱していた。特に運用の歴史の長いSPring-8では、ファイル名で管理している場合や、リレーショナルデータベース(RDB)を利用していても、項目毎にテーブルを作成し、アクセス関数をその都度提供したことで見通しの悪い状態になっていた。今回要件を見直して、現在使用中の運転パラメータの取り扱いと過去データの保存の用途に絞り、単純に1要素(ID)、1属性(key)の組に値(value)を紐づけることで、共通の見通しのよいシステムに置き換えることを目指した。代表的なIDは、機器名(電源等)であり、コンポーネント名(Q-mag等)である。keyはA (アンペア)等となる。RDBテーブルは、意味とデータ更新頻度が近い項目で分類して作成した。この運転パラメータ管理データベースは2018年から本運用を行っている。また、これまで機器側からRDBに直接アクセスができなかったためテキストファイルを使う方法しかなかった機器側の初期設定をこの枠組みに置き換えることも進めている。本稿では、RDBとアクセス関数群の設計、使用例について述べる。