THOI14  光源加速器  8月1日 国際科学イノベーション棟5階 ホール 17:20-17:40
極短周期アンジュレータの開発と光源性能評価試験
Development of a very short period undulator and characterization of the undulator radiation
 
○山本 樹,益田 伸一(高エネ機構・物構研・放射光),浜 広幸,柏木 茂,日出 富士雄,武藤 俊哉,南部 健一(東北大・電子光)
○Shigeru Yamamoto, Shinichi Masuda (KEK-IMSS-PF), Hiroyuki Hama, Shigeru Kashiwagi, Fujio Hinode, Toshiya Muto, Ken-ichi Nanbu (Tohoku Univ., ELPH)
 
近年我々は通常数10mmであったアンジュレータの周期長を約1/10に“極短周期化”することを目標にした研究開発を行って来た。このような“極短周期”アンジュレータでは周期長の短縮に伴い,放射の高エネルギー化と共に,光源本体のコンパクト化も期待できる。 これまで,周期長4mmを目標に設定し,高精度・高強度のアンジュレータ磁場を生成する方式を開発した。幅20mm x 厚さ2mm x 長さ100mmの板状のNEOMAX磁石素材に,周期的交番磁気回路を書き込む多極着磁方式を開発し,対向させた一対の板状磁石間の隙間(ギャップ)に高精度アンジュレータ磁場(ギャップ1.6mmにおいて約3kG)を生成する方式を確立した。また,この板状磁石を適切に連結し極短周期磁場を長尺化することにも成功した。 さらに長さ 200mm,500mm および1000mmの磁石を装着できる精密ギャップ駆動機構を開発し,0.1ミクロン以上のギャップ分解能を達成した。ここでは,上記の200mm長極短周期アンジュレータを用い,東北大・電子光理学研究センターS-Band Linac において実施した放射光評価試験について,分光解析を中心に最新成果を報告する 合わせてSPring-8 旧SCSS 収納部に建設したレーザー航跡場加速試験施設における,レーザー加速と組合せた放射光生成の原理実証実験についても最新の成果を報告する。