THOI10  光源加速器  8月1日 国際科学イノベーション棟5階 ホール 16:00-16:20
交叉型アンジュレータにおける移相器の設計と開発
Design and development of phase shifters for crossed undulator
 
○森田  希望,柏木 茂,日出 富士夫,三浦 禎雄,武藤 俊哉,南部 健一,長澤 育郎,髙橋 健,鹿又 健,柴田 晃太郎,齋藤 寛峻,山田  悠樹,濱 広幸(東北大学 電子光理学研究センター)
○Nozomu Morita, Shigeru Kashiwagi, Fujio Hinode, Sadao Miura, Toshiya Muto, Kenichi Nanbu, Ikurou Nagasawa, Ken Takahashi, Ken Kanomata, Koutaro Shibata, Hirotoshi Saito, Hiroki Yamada, Hiroyuki Hama (ELPH)
 
東北大学電子光理学研究センターでは、試験加速器t-ACTSを用いて交叉型アンジュレータによるコヒーレントテラヘルツ光の偏光制御の研究開発を行っている。偏光制御を行うためには一台目の平面アンジュレータからの放射を可変の遅延光学系を通して二台目の平面アンジュレータからの放射と重ね合わせる必要がある。このような条件を満たすためには二台のアンジュレータ間に移相器が必要となる。移相器には、光と電子ビームを分離して光の遅延回路に通すことと二台目のアンジュレータ入口における遅延した光と電子ビームの再合成、二台のアンジュレータで放射の条件を合わせるために二台目のアンジュレータにおける電子ビームの6次元位相空間分布が一台目と同じになるようなビーム輸送などが求められる。t-ACTSが生成するバンチ長100fs以下の電子ビームを輸送するためには移相器のR56を制御するだけでなく横方向エミッタンスによるバンチ伸長やT566などの高次の効果を抑制しなければならない。また実験室の制約上、移相器の実機は3メートル程度に収める必要がある。  本講演では交叉型アンジュレータにおける移相器について紹介し、設計と開発の現状について報告する。