THOI08  加速器制御  8月1日 国際科学イノベーション棟5階 ホール 12:10-12:30
J-PARC 次世代 タイミングシステム
Next generation timing system for J-PARC
 
○田村 文彦,高橋 博樹,上窪田 紀彦,伊藤 雄一,林 直樹(J-PARC センター)
○Fumihiko Tamura, Hiroki Takahashi, Norihiko Kamikubota, Yuichi Ito, Naoki Hayashi (J-PARC Center)
 
J-PARC のタイミングシステムは中央制御棟より配信される 25Hz トリガーからのディレイとして定義されるスケジュールドタイミングと、加速器機器間での信号のやりとりによるシンクロナイゼーションタイミングに大別される。J-PARC タイミングシステムは 2006年のリニアックのビーム運転開始から現在に至るまで安定に動作しており、供給される正確なタイミング信号は大強度ビームの加速、供給に不可欠なものとなっている。一方、運用開始から 10年以上が経過し、スケジュールドタイミングで使用されている光素子の生産中止など、現状のままでのタイミングシステムの維持は困難である。このため次世代タイミングシステムを開発中である。現システムではスケジュールドタイミングの生成に必要な信号の分配に 3本のケーブルを必要とするが、次世代システムではこれらを高速シリアル通信技術を用いて 1本の光ケーブルで伝送する。送信モジュールから受信モジュールに至るまで電気ケーブル配線を用いないことで、特にノイズ環境の悪いMR での動作をより安定化させることが期待されている。本発表では、J-PARC 次世代タイミングシステムの詳細、開発および移行の方針について報告する。