THOI05  加速器制御  8月1日 国際科学イノベーション棟5階 ホール 11:10-11:30
X線自由電子レーザーの多様な運転とSPring-8入射に向けたSACLAのオンデマンドビームルート・パラメータ切り替えシステムの開発
Development of on-demand beam route and parameter switching system for SACLA to achieve both flexible x-ray free-electron laser operation and SPring-8 injection
 
○前坂 比呂和,大島 隆,細田 直康,福井 達,近藤 力,岩井 瑛人,原 徹,稲垣 隆宏,田中 均(理研),岡田 謙介,山鹿 光裕,松原 伸一,深見 健司,青木 毅,藤田 貴弘,出羽 英紀,正木 満博,早乙女 光一,高雄 勝,高野 史郎,渡部 貴宏(高輝度光科学研究センター),森本 理,長谷川 太一,篠本 考秀,住友 博史,田尻 泰之,田中 信一郎,吉岡 正倫(スプリングエイトサービス)
○Hirokazu Maesaka, Takashi Ohshima, Naoyasu Hosoda, Toru Fukui, Chikara Kondo, Eito Iwai, Toru Hara, Takahiro Inagaki, Hitoshi Tanaka (RIKEN), Kensuke Okada, Mitsuhiro Yamaga, Shinichi Matsubara, Kenji Fukami, Tsuyoshi Aoki, Takahiro Fujita, Hideki Dewa, Mitsuhiro Masaki, Kouichi Soutome, Masaru Takao, Shiro Takano, Takahiro Watanabe (JASRI), Osamu Morimoto, Taichi Hasegawa, Takahide Shinomoto, Hiroshi Sumitomo, Yasuyuki Tajiri, Shinichiro Tanaka, Masamichi Yoshioka (SES)
 
SACLAでは、X線自由電子レーザー(XFEL)の複数のビームラインへ任意のパターンでの振り分け運転や、SPring-8蓄積リングへのトップアップ入射等を実現するため、不均等な振り分けパターンや不定期な入射要求に対応可能なオンデマンドビームルート・パラメータ切り替えシステムを開発している。複雑な振り分け運転の状況でもXFELに必要な高品質電子ビーム(規格化エミッタンス~1 mm mrad, バンチ長~10 fs, ピーク電流10 kA以上, など)が生成でき、かつ、ビームラインごとにエネルギーやバンチ長の異なるビームを供給しなければならない。ビームをショット毎に制御するためには、加速ユニットに付随するLLRFとトリガシステム、ビーム振り分け磁石などを同期して制御する必要がある。これらを60 Hzで切り替わるルート情報に合わせて制御するため、ルート情報配信用のリフレクティブメモリネットワークを構築し、各加速ユニットのRFパラメータ等をショット毎に切り替えるためのVME-CPU上の専用プロセスを開発した。テストベンチでの試験、および、SACLAでのビーム試験を行い、ルート情報に基づいて適切に振り分け運転ができることが確かめられた。SPring-8への入射についても、本システムを使ってXFELへのビーム供給とリング入射を並行して行う試験を夏までに行う予定としている。本発表では、開発したシステムの詳細とその試験結果について、XFEL運転性能やリング入射性能と合わせて報告する。