FSPI006  施設現状報告ポスター2  7月31日・8月1日 国際科学イノベーション棟5階 ホワイエ 13:30-15:30
KEKコンパクトERLの現状
Present status of the compact ERL at KEK
 
○加藤 龍好(高エネ研, 超伝導加速器利用推進チーム)
○Ryukou Kato (Utilization Promotion Team based on Superconductive Accelerator, KEK)
 
エネルギー回収型線形加速器(Energy Recovery Linac, ERL)の小型実証機として建設されたコンパクトERLは、KEKロードマップの改訂により、次期放射光計画のR&D機から、ERL技術の産業応用を念頭に置いた超伝導加速器利用のための開発機にその役割を変更した。2018年度は6月に1mA CW運転を再現し、DC電子銃の500 kV長期安定運転の実証や、誘導放出による 共振器型CDRの広帯域テラヘルツ発振を観測した。また核医学用検査薬の国内での製造やアスファルトの長寿命化の基礎的な研究のために、民間資金の導入によって照射部ビームラインが建設された。さらに2019年度にはNEDOの資金による中赤外FELの建設も予定されている。ここでは2018年度のコンパクトERLの保守・維持の状況と運転により得られた成果の概略、今後のコンパクトERL利用について報告する。