FSPI001  施設現状報告ポスター2  7月31日・8月1日 国際科学イノベーション棟5階 ホワイエ 13:30-15:30
J-PARC加速器の現状
Status of J-PARC accelerators
 
○長谷川 和男(JAEA),内藤 富士雄(KEK),金正 倫計,小栗 英知,山本 風海,林 直樹,山崎 良雄(JAEA),吉井 正人,外山 毅,山本 昇,小関 忠(KEK)
○Kazuo Hasegawa (JAEA), Fujio Naito (KEK), Michikazu Kinsho, Hidetomo Oguri, Kazami Yamamoto, Naoki Hayashi, Yoshio Yamazaki (JAEA), Masahito Yoshii, Takeshi Toyama, Noboru Yamamoto, Tadashi Koseki (KEK)
 
J-PARCでは2018年の夏季メンテナンス終了後、加速器の立ち上げや調整を経て、3GeVシンクロトロン(RCS)からビームを供給する物質・生命科学実験施設(MLF)での利用運転を10月下旬から再開した。出力は夏前の500kWと同じであるが、利用運転時のリニアックのピークビーム電流値を、夏前の40mAから定格の50mAに上げ、1MWの利用運転に向けたパラメータとした。一方、スーパーカミオカンデの改修やハドロン実験施設の保守や整備などもあり、30GeVのメインリング(MR)のビーム運転は休止したが、その間、繰り返しを速くするための新電磁石電源の試験などを進めた。ビーム利用運転は2月中旬からハドロン実験施設向けに51kWで再開したが、3月18日、RCSからMRへの入射ビームラインでの偏向電磁石1台にコイル層間絶縁不良が発生した。当初計画していた3月下旬の加速器調整期間を使い、不具合部分をバイパスして復旧するまで数日の停止となった。その後調整を行い4月5日にハドロン利用運転を再開したが、再度不具合が発生し、当初7月初旬に予定していた夏季メンテナンスの開始を前倒し、4月24日に利用運転を終了した。2018年度の稼働率は、リニアック、RCSともに安定に運転し、MLF向けは94%であった。またMRでは、ニュートリノ実験施設向けは前年度とほぼ同じ86%、ハドロン実験施設向けは、上記の偏向磁石の不具合の停止も入り74%であった。