FSPH004  施設現状報告ポスター1  7月31日・8月1日 百周年時計台記念館 国際交流ホール 13:30-15:30
都市大タンデムの現状(2019年度)
Status of the TCU-Tandem (FY2019)
 
○羽倉 尚人(都市大)
○Naoto Hagura (TCU)
 
東京都市大学原子力研究所(神奈川県川崎市)には廃止措置中の研究用原子炉「武蔵工大炉」がある。1963年1月から1989年12月まで運転し、中性子放射化分析やホウ素中性子捕捉療法(BNCT)など様々な目的に使用された。また、全国大学共同利用施設として多くの研究者・技術者・学生を受入れてきた。原子炉施設としては廃止措置段階となったが、RI施設、核燃施設としては継続している。本学工学部原子力安全工学科や、早稲田大学と共同で運営する共同原子力専攻の学生・院生を主な対象としつつ、教育・研究活動を展開している。2013年に新たな実験設備として1.7MVペレトロン・タンデム加速器(都市大タンデム(TCU-Tandem))を導入することを決定し、加速器システムの構築を進めてきた。他機関から譲り受けたものをイオン源、加速管、分析チャンバの順に3年計画で運用可能な状態に整備する計画で実施した。この構築過程も人材育成の一環であると位置づけ、学生とともに作業を進め、また、将来の教材として生かせるよう記録を残すようにした。2018年2月には変更許可がおり、同年5月には施設検査に合格した。本発表では、本加速器システム構築の経緯と今後の研究計画を紹介する。