FSPH003  施設現状報告ポスター1  7月31日・8月1日 百周年時計台記念館 国際交流ホール 13:30-15:30
筑波大学タンデム加速器施設の現状報告
Status report of the tandem accelerator complex at the University of Tsukuba
 
○笹 公和,石井 聡,高橋 努,大和 良広,田島 義一,松村 万寿美,森口 哲朗,上殿 明良(筑波大応用加速器)
○Kimikazu Sasa, Satoshi Ishii, Tsutomu Takahashi, Yoshihiro Yamato, Yoshikazu Tajima, Masumi Matsumura, Tetsuaki Moriguchi, Uedono Uedono (UTTAC)
 
筑波大学研究基盤総合センター応用加速器部門(UTTAC)では、6 MVタンデム加速器及び1 MVタンデトロン加速器からなる複合タンデム加速器施設の維持管理と運用、および学内外との共同利用研究を推進している。2016年3月より運用を開始した6 MVタンデム加速器は、5台の負イオン源と11本のビームラインを有している。2018年度は学内課題14件、学外共用課題3件(成果専有課題1件を含む)が採択されており、115日間のマシンタイムを実施した。加速器稼働時間は1633.6時間であり、ビーム加速時間は1286.4時間であった。2017年度に引き続き2018年度も、荷電変換フォイル変換機構の動作に再現性がない状況が発生した。2019年3月に加速器タンクを開放して、加速器整備作業と修理をおこなった。6 MVタンデム加速器の利用分野としては、加速器質量分析(AMS)による極微量核種の測定とマイクロビームを用いたイオンビーム分析(IBA)及びラムシフト型偏極負イオン源(PIS)からの偏極陽子ビームを用いた原子核実験などを実施している。また、2018年度から宇宙用素子の放射線耐性試験について本格的な運用を開始している。1 MVタンデトロン加速器については、2011年の震災によってビーム軸がずれていたが、2019年3月の加速器整備時にアライメントを実施した。本報告では、加速器及びビーム実験装置の開発と運用及び整備状況について報告する。