FRPI038  ビーム診断・ビーム制御  8月2日 国際科学イノベーション棟5階 ホワイエ 10:50-12:50
J-PARC MRにおけるOTRと蛍光を用いた高感度2次元ビームプロファイルモニターの導入
Installation plan of new 2D-beam-profile-monitor by OTR and fluorescence at the J-PARC Main Ring
 
○佐藤 洋一,橋本 義徳,外山 毅,魚田 雅彦,堀 洋一郎(高エネ研・J-PARC),酒井 浩志,遠藤 正之(三菱加速器),佐藤 究(東大理)
○Yoichi Sato, Yoshinori Hashimoto, Takeshi Toyama, Masahiko Uota, Yoichiro Hori (KEK/J-PARC), Hiroshi Sakai, Masayuki Endo (Mitsubishi Accel), Kiwamu Sato (U Tokyo, Physics)
 
大強度陽子加速器J-PARC 30 GeV主リング(MR)の既存ビームプロファイルモニターは射影型モニターであるが、新たにOptical Transition Radiation(OTR)と蛍光を用いた高感度2次元ビームプロファイルモニターの導入を予定している。これにより周回ビームのハロー形成を2次元的に把握し、XY方向の相関を反映した大強度ビーム調整が期待できる。 同原理のモニターは、MRへの入射輸送系(3-50BT)で既に運用されており、6桁程度までのハローを含むビーム形状診断を通して3-50BTコリメータでのビームカットやビーム条件の選択に効力を発揮している。今回MR直線部に導入する2号機は、入射から数10ターン程度のビームコアとハローの診断を可能とし、3-50BTとMRの2台の装置での同期測定を通した3-50BTとMRのコリメータバランス調整、2次元XYカップリング成分も含めた入射ビームの横方向位相空間分布診断が期待できる。また、大強度陽子ビームは周回を重ねることでベータトロン共鳴条件に抵触した粒子がハローを形成するが、本機によるハローの2次元分布の時間発展測定で、抵触共鳴条件の同定も期待できる。 現在、本機の製作はほぼ完了し、今夏のインストールに向け、ターゲットや光学系の調整、インピーダンスの評価測定などが進展中である。本報告では、装置デザイン、製作評価結果、今後の運用方針について述べる。 *特推科研費 T2K実験の高度化によるニュートリノのCP対称性の測定