FRPI030  レーザー  8月2日 国際科学イノベーション棟5階 ホワイエ 10:50-12:50
ステージングレーザー航跡場加速を目指した要素技術開発
Development of key technologies for staging laser wake-field acceleration
 
○酒井 泰雄(大阪大学産業科学研究所),金 展(理化学研究所),黄 開,大東 出(量子科学技術研究開発機構関西光科学研究所),パサック ナビーン(大阪大学産業科学研究所),谷沢 優介(大阪大学工学研究科),末田 敬一(理化学研究所),ジドコフ アレクセイ,神門 正城(量子科学技術研究開発機構関西光科学研究所),細貝 知直(大阪大学産業科学研究所)
○Yasuo Sakai (The Institute of Scientific and Industrial Research, Osaka university), Zhan Jin (RIKEN Spring-8 center), Kai Huang, Izuru Daito (National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology), Naveen Pathak (The Institute of Scientific and Industrial Research, Osaka university), Yusuke Tanizawa (Graduate School of Engineering, Osaka University), Keiichi Sueda (RIKEN Spring-8 center), Alexei Zhidkov, Masaki Kando (National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology), Tomonao Hosokai (The Institute of Scientific and Industrial Research, Osaka university)
 
高再現性なGeV級LWFAを実現するためにマルチレーザービーム駆動のステージングレーザー航跡場加速(LWFA)を提案し研究を行っている。現在, 理化学研究所播磨キャンパスの旧 SCSS トンネル内にはレーザー加速専用プラットフォームが構築中である。プラットフォームにて構築中のステージングレーザーLWFA実証器は電子ビーム入射部により生成される電子ビームをGeV級の高エネルギー化するための追加速部からなる。電子ビーム入射部開発では,自己入射方式に基づきLWFA加速された電子ビームを高い位置安定性及びよく定義されたエネルギーのビームを供給するための技術を新規に構築した。パルス駆動のソレノイド電磁石に基づく電子ビーム像転送系と,追加速部への的確な入射を実現するための偏向電磁石を構築した。これにより典型的にはミリラジアン以下の位置安定性にて,100MeV級の電子ビームの安定生成を達成した。また,追加速部の構築ではLWFAの加速距離を延長して加速利得を向上するべく,プラズマで形成される光導波路の開発が進んでいる。Z-ピンチ放電を応用した径方向に正の電子密度勾配をもつプラズマチャンネルの形成により,集光強度10^17 W/cm^2オーダーの高強度レーザーパルスがおよそ5 cm伝搬することを達成してきた。本講演では,上記のステージングレーザー航跡場電子加速の要となる技術の研究開発状況について紹介する。