FRPI016  光源加速器  8月2日 国際科学イノベーション棟5階 ホワイエ 10:50-12:50
あいちSR電子蓄積リングにおける共鳴線の観測
Observation of resonance lines in Aichi-SR electron storage ring
 
○中尾 海斗(名大工),保坂 将人(名大SRセンター),木村 圭吾(名大工),石田 孝司,真野 篤志,郭 磊,高嶋 圭史(名大SRセンター),加藤 政博(広島大学),大熊 春夫(大阪大学)
○Kaito Nakao (Nagoya Univ.), Masahito Hosaka (SR Center Nagoya Univ.), Keigo Kimura (Nagoya Univ.), Takashi Ishida, Atsushi Mano, Lei Guo, Yoshifumi Takashima (SR Center Nagoya Univ.), Masahiro Katoh (Hiroshima Univ.), Haruo Ohkuma (Osaka Univ.)
 
加速器の安定な運転を実現するためには危険な共鳴線を避けた適切なベータトロン振動数を選ぶ必要がある.あいちシンクロトロン光センター(以下,あいちSR)の1.2 GeV電子蓄積リングは稼働以来,安定に稼働しているものの,動作点付近での共鳴線について,これまでに詳細な調査が行われていなかった.そこで現状のあいちSRでの動作点付近における各共鳴線のビームへの影響を調査した.4極電磁石の電流値を変化させることでベータトロン振動数を変え,シンクロトロン光を結像することで得られた電子ビームのビームサイズの変化を測定した.実験の結果,2次,3次の共鳴線は電子ビームに対して大きな影響を与えており,特に現状の動作点は2次の和共鳴の影響を受けて,水平・垂直両方向のビームサイズが増大していることが確認された.一方で,4次共鳴はビームサイズに有意な影響を与えないことが分かった.今後はアンジュレータを動作させた際の各共鳴線の影響の変化や,人為的にスキュー6極電磁石を入れたときの4次共鳴の影響を調査する予定である.学会では最新の実験結果について報告する.