FRPH014  LLRF  8月2日 百周年時計台記念館 国際交流ホール 10:50-12:50
SuperKEKB 入射器のビーム誘起波測定
Measurement of beam-induced field for SuperKEKB injector linac
 
○片桐 広明,荒川 大,チュウ フェン,松本 修二,松本 利広,三浦 孝子,矢野 喜治(高エネ研)
○Hiroaki Katagiri, Dai Arakawa, Feng Qiu, Shuji Matsumoto, Toshihiro Matsumoto, Takako Miura, Yoshiharu Yano (KEK)
 
KEK電子陽電子入射器では、RFモニタシステムを用いたビーム誘起波測定を行うためハードウェアの整備を進めている。ビーム加速中に大電力クライストロンを待機(STB)モードに設定することで、加速管透過波出力ポートではビームが誘起するRFパルスと大電力RFパルスとが約100μ秒の時間差を持ち分離された状態で観測される。このビーム誘起波の振幅と位相をRFモニタユニットで直接測定して、位相調整やビーム診断に活用することが目的である。誘起波を測定する際に大電力RFを停止せずSTBモードで投入し続けるのは、熱負荷を一定にして加速管の特性変化を抑えるためであるが、誘起波と大電力RFとのゲインの差が50~60dBと大きく、RFモニタユニットのダイナミックレンジを超えている。従来モニタユニットの入力部には大電力RFの測定に適した固定減衰器を挿入したいたが、高速でオン/オフ可能な減衰器に置き換え、ビーム測定タイミングでのみ減衰器をオフすることで誘起波の測定精度を高めることにした。ビーム誘起波測定用ハードウェアの整備状況と、これまでに得られた成果について報告する。