FRPH013  LLRF  8月2日 百周年時計台記念館 国際交流ホール 10:50-12:50
KEK-PF高度化に向けたデジタルLLRFシステムの調査
Investigation of the digital LLRF system for the KEK-PF upgrade
 
○内藤 大地,坂中 章悟,高橋 毅,山本 尚人(高エ研)
○Daichi Naito, Shogo Sakanaka, Takeshi Takahashi, Naoto Yamamoto (KEK)
 
KEK Photon Factoryでは放射光リングの高度化/高性能化を検討している。 その際には以下3つの点でRFローレベル系のアップグレードが重要となる。 1点目はRFローレベル系のデジタル化である。現在のローレベル系はアナログモジュールで構成されており、交換品の入手が困難なものもある。そこでローレベル系をデジタル回路に置き換えることで今後10年以上運用できるシステムを構築する。2点目はRF出力位相及び振幅の安定化である。現在のシステムでは1〜3%の位相と振幅の変動が観測されており、ビームエネルギーの安定性を悪化させている。そこでRFローレベル系をデジタル化する事で位相/振幅補償を高度化し、ビーム安定性の改善を目指す。3点目は次世代光源で使われる技術の実証である。より高度なインスタビリティの抑制や過渡的なビームローディングの補償等を行えるシステムの実現を目指す。本講演では上記3点のうち1番目と2番目の要求を満たすシステム構成とデジタル回路中のADCやDACの分解能、サンプリング周波数等の基礎的な性能の検討を、 他施設のRFローレベル系の俯瞰を交えて報告する。