FRPH005  加速器制御  8月2日 百周年時計台記念館 国際交流ホール 10:50-12:50
SPring-8/SACLAスクリーンモニタ更新に向けたGigEカメラ制御システムの開発
Development of GigE Vision camera control for upgrading screen monitor of SPring-8/SACLA
 
○清道 明男(高輝度光科学研究センター),福井 達(理研)
○Akio Kiyomichi (JASRI), Toru Fukui (RIKEN)
 
SPring-8 のアップグレード計画では、SACLA Linac をSPring-8ストレージリングの入射器としての使用を予定している。SACLAからのビーム輸送系は約600mで、最大繰り返し10Hzの入射を行う。そこにスクリーンモニタ約30台、BPM約30台、CT約10台の設置といったビーム輸送系モニタシステムのアップグレードを行う。 現在スクリーンモニタはCameraLink規格のCCDカメラで運用しているが、CameraLinkの伝送距離は10mであるため光変換による送受信装置が必要で高コストとなる。そこで、ギガビットイーサネットを通じて長距離伝送が可能となるGigE Vision規格のCCDカメラを導入することとした。以前、一部の装置でGigEカメラの導入実績があるが、開発環境がベンダー提供のSDKのみであったために専用のソフトウェアとなった。そのためカメラの選択筋が狭まるという問題点があったが、近年、汎用的なGigE Vision用のオープンソースライブラリが利用可能となった。そこでGigE Visionを含む GenICam (Generic Interface for Camera)規格用のオープンソースライブラリであるAravisを使用して、さまざまなベンダーに対応するカメラ制御ソフトウェアを開発した。本発表ではGigEカメラをSPring-8制御フレームワークへ組み込むにあたり、Aravisライブラリの機能や実装についての考慮、また今夏に導入予定のスクリーンモニタについて報告する。