FROH10  加速器応用・産業利用  8月2日 百周年時計台記念館 百周年記念ホール 16:00-16:20
可搬型XバンドライナックX線・中性子源による福島燃料デブリその場U/Pu濃度分析
On-site Fukushima Fuel Debris U/Pu Density Analysis by Portable X-band Linac X-ray/Neutron Sources
 
○上坂 充,三津谷 有貴(東京大学大学院工学系研究科原子力専攻),芝 知宙(日本原子力研究開発機構)
○Mitsuru Uesaka, Yuki Mitsuya (University of Tokyo, Nuclear Professional School), Tomooki Shiba (Japan Atomic Energy Agency)
 
東大原子力専攻と日本原子力研究開発機構では、文科省プロジェクトの中で、可搬型XバンドライナックX線・中性子源による福島燃料デブリその場U/Pu濃度分析システムを構築中である。950keV/3.95MeVX線源による並進角度CTによるX線減弱係数と原子番号との校正関係のデータベースを作成する。一方、3.95MeV中性子源による短距離TOF中性子共鳴吸収分析によって、U/Puの存在を確認する。現在X線CTでの減弱係数と原子番号との校正関係の精度向上を行っている。U/Pu同位体の模擬元素としてそれぞれW/Inを使い、原理実証と、測定可能試料のサイズも明らかにした。共同研究先のUniversity of Sheffield作成のU入り模擬試料での原理実証も、2019年度後半に行う予定である。事前に取得する、X線CTからのX線減弱係数と原子番号の校正関係と、中性子吸収分析から、X線減弱係数と、U/Pu, Fe, Zi,コンクリート等との対応のデータベースを構築する。実際の燃料デブリ取り出し時は、ベルトコンベア等により並進X線CTを高速で行い、得られたX線減弱係数分布から燃料デブリのU/Pu濃度をその場で判定することを提案する。それをもとに、臨界安全管理し、燃料デブリの大きさとU/Pu濃度に応じた、安全収缶を行うシナリオである。また、それらの情報から、炉内の元素分布をクリギングと呼ばれる統計手法を用いて求めていく。