FROH03  ハドロン加速器②  8月2日 百周年時計台記念館 百周年記念ホール 10:10-10:30
自動サイクロトロン共鳴による陽子加速に向けた粒子軌道解析
Analysis of the orbit of protons accelerated by the cyclotron auto-resonance
 
○原 隆文,福田 光宏,神田 浩樹,依田 哲彦,中尾 正夫,安田 裕介(RCNP),篠塚 勉,伊藤 正俊,松田 洋平(CYRIC),倉島 俊,宮脇 信正,涌井 崇志(QST)
○Takafumi Hara, Mitsuhiro Fukuda, Hiroki Kanda, Tetsuhiko Yorita, Masao Nakao, Yusuke Yasuda (RCNP), Tsutomu Shinozuka, Masatoshi Ito, Yohei Matsuda (CYRIC), Shun Kurashima, Nobumasa Miyawaki, Takashi Wakui (QST)
 
静磁場中を回転する荷電粒子に対し、粒子の回転周波数と同じ周波数で回転する電場をもつRFを加えることで、電場の方向と粒子の回転方向が一致し、常に粒子が加速されるサイクロトロン共鳴が起こる。しかし、粒子が加速されるにつれ相対論効果により質量が大きくなると、粒子の回転周波数は小さくなりサイクロトロン共鳴の条件を満たさなくなる。サイクロトロン共鳴を維持させながら荷電粒子の加速を続けるのが、Cyclotron Auto-resonance acceleration(CARA)である。米国で過去に行われた実験ではCARAは、高いRF効率で大電流電子ビームの加速に成功している。これを受けて、大阪大学核物理研究センターではCARAの原理に基づいた陽子用の大強度加速器の開発を目指している。電子用CARAでは進行波のTE_11モードのRFを用いているが、質量の大きな荷電粒子では粒子の速度がRFの位相速度と比べて非常に小さくなってしまい、サイクロトロン共鳴の条件を満たすのが困難である。そこで、定在波である回転TE_111モードのRFと質量の増加に合わせて大きくなる磁場を組み合わせることで、粒子の回転周波数を一定に保ち、サイクロトロン共鳴を維持しながら陽子を加速する方法を考案した。さらにその加速法を陽子に適用し、ビーム軌道解析コードOPALを用いたシミュレーション計算により解析し、陽子加速に実現性を検討した。本発表では、陽子CARAの検討状況とOPALによる解析結果について報告する。