WEP134  加速器土木・放射線防護  8月8日 大展示ホール 13:10 - 15:10
ILC計画における地山評価方法と延伸工事に伴う工事振動の検討
Investigetion of vibration in extension work and ground evaluation on ILC planining
 
○兼松 亮,小林 真人,松元 和伸,川端 康夫(飛島建設株式会社),佐貫 智行,京谷 孝史(東北大学)
○Kiyoshi Kanematsu, Masahito Kobayashi, Kazunobu Matsumoto, Yasuo Kawabata (Tobishima Corp.), Tomoyuki Sanuki, Takashi Kyoya (Tohoku Univ.)
 
ILCは円形加速器と異なり、全長を延伸することによって性能が向上する。将来的には実験を継続しながら直線トンネルを延伸して施設を拡張する可能性があるため、トンネル延伸時に生じる工事振動の特性を把握しておくことは重要である。筆者らは、ILC建設候補地と同種岩盤(人首花崗岩)を掘削する道路トンネル工事を利用して、主な工事振動となる発破振動や施工機械の振動について実測し、人首花崗岩における振動伝播特性を検証した。発破振動については、トンネル内に振動計測点を100m間隔で設置し(全9点)、最長850m間における発破振動の振動伝播特性を実測した。また、本トンネル工事では、調査時に弾性波探査結果に基づき推定した岩盤性状と、施工時の実際の岩盤性状との間に差異が生じ、約30%の区間で当初設計より2ランク重いトンネル支保パターンを採用する事態が生じた。そこで、今回の施工結果をILCのトンネル計画の調査・設計に反映させることを目的として、施工時の発破の振動伝播特性や岩石試料の結果を用いた地山の弾性波速度を再確認し、計画時の弾性波探査結果の評価法について検討した。