WEP133  加速器土木・放射線防護  8月8日 大展示ホール 13:10 - 15:10
SACLA加速器棟の沈下防止用杭基礎の振動特性への影響
Influence of piles for settlement prevention on the vibration in the SACLA linear accelerator building
 
○松井 佐久夫(理研)
○Sakuo Matsui (RIKEN)
 
一般に柔らかい地盤に建物を立てる場合、杭を打ち沈下を防止する方法が採用される場合が多い。また、地震の振動でも構造を保つため用いられているような杭もある。このように振動と杭の関係は実用上も問題になるので多くの実験や報告がなされている。加速器の多くの施設でも実際に用いられているが、ただ、振動の特性への影響に言及したものは少ない。SACLAの線型加速器のエリアは主に埋め立て土で、荷重試験でも沈下が想定されたので長さ400mにわたり太さ1.5〜1.6m、長さ19〜52m(平均30m)のコンクリート製の杭が計139本打設されている。杭は7.5m間隔で加速器棟の建屋エリアに限定されている。今回、振動計STS2を3台用いて杭のある建屋内と無い所で測定し、振動の大きさ、コヒーレンシを測定した。杭のあるなしに関わらず埋め立ての深さに関係するような固有振動数が見られる。また振動の大きさは、杭のある建屋でやや小さいところも見られる。20〜30Hzのコヒーレンシのピークが認められるが杭の影響は顕著ではないように見える。