WEP132  加速器土木・放射線防護  8月8日 大展示ホール 13:10 - 15:10
SPring-8 次期計画における磁石配置の据付精度評価
Magnets alignment estimation for the SPring-8 upgrade plan
 
○岡安 雄一,木村 洋昭(高輝度研),松井 佐久夫(理研)
○Yuichi Okayasu, Hiroaki Kimura (JASRI), Sakuo Matsui (RIKEN)
 
 1996 年から現在に至るまでの約 20 年にわたって行ってきた、SPring-8 蓄積リング加速器収納部の測量データを元に、向こう 20 年程度の地盤の変動予測を行った。これをもとに、従来の測量方法 (デジタルレベルによる水準測量・レーザートラッカーによる水平座標) の踏襲を仮定し、次期計画で想定される磁石配置の座標変動を、地盤変動・測量誤差を勘案した数値計算により評価した。 現在検討がなされている標準セルは、挿入光源 1 台、収束・補正電磁石を搭載した架台 6 台、また各架台間に永久偏向磁石が計 5 台が設置される。設置許容誤差 (peak-to-peak) は、各架台に設置される収束磁石が ±20 μm、架台どうしが ±90 μm である。 この検討の目的は、1) 従来の据付・測量方法で上記の要求精度を満たすか、2) ネットワーク測量を実施する際、例えば収納部内壁に測量点を追加する必要はあるか、若しくは減らせないか。結果として測量精度と測量時間がどのくらいになるか、3) 設置から何年後にアライメントをし直す必要があるのか、またはないのか、の問いに答えることである。 表題の評価を行うための数値計算環境が整ったことから、簡単な例として地盤変動を線形補間で予測し、磁石座標の測定誤差を評価したので、その進捗を報告する。より現実的な地盤の変動 (ある一定期間を経て収束する等) を勘案した評価を現在行っている。