WEP127  加速器応用・産業利用  8月8日 大展示ホール 13:10 - 15:10
ニュースバルへの赤外ビ—ムライン設置の検討
Design of infra-red beam line for NewSUBARU storage ring
 
○庄司 善彦(兵庫県立大学),池本 夕佳,森脇 太郎(高輝度光科学研究センター)
○Yoshihiko Shoji (University of Hyogo), Yuka Ikemoto, Taro Moriwaki (JASRI)
 
ニュースバルへの赤外ビームライン(以後,IR-BL)設置は,一昨年岡崎で開かれたワークショップ「高輝度・高強度赤外光源の現状と展望」において推奨された検討課題である.現在日本国内でIR-BLを設置しているのはUV-SOR(BL6B)とSPring-8(BL43IR)であるが,SPring-8-IIでは赤外ビームラインは設置されない可能性が高い.大きな開口部を必要とするIR-BLは,電子ビームパイプが細いultimate ringと相性が悪いからである.この代替施設の候補がSPring-8のサイト内にあるニュースバルで、SPring-8(BL43IR)に蓄積された財産,特にIRユーザーを受け継ぐことが期待できる.設置が実現すればニュースバル施設としてもメリットになり,特徴ある利用が期待できる.予算的見通しがない現状であるが,申請機会の可能性はあるため,予算内容を提示できるレベルのプランを準備しなければならない. ここで紹介するのは,ニュースバルへ設置可能なIR-BL案である.光源部の設置位置は既存のビームラインと干渉せず、大開口部がとれる逆偏向電磁石である.理想的に設置できた場合の長波長フラックスは,SPring-8(BL43IR)の約5倍,UV-SOR(BL6B)の約3割になる.実験ステーションは、産業利用も期待できる近接場,顕微分光を想定している.