WEP124  加速器応用・産業利用  8月8日 大展示ホール 13:10 - 15:10
電子光理学研究センターにおける電子加速器を用いたRI製造照射システムの開発
Development of the target irradiation system for radioactive isotope production using an electron linac at Research Center for Electron Photon Science (ELPH), Tohoku University.
 
○髙橋 健,三浦 禎雄,菊永 英寿(東北大学電子光理学研究センター)
○Ken Takahashi, Sadao Miura, Hidetoshi Kikunaga (ELPH)
 
 電子光理学研究センターでは電子ビームを用いた光核反応による放射性同位体製造を行っている。現在の照射システムではチタン箔を通して電子ビームを大気中に取り出して、ステンレス製の水槽内に設置した厚み2 mmの白金コンバータに入射し、制動放射線を標的に照射する。これまでのシステムでは空気や冷却水、容器のステンレスなどコンバータ以外でのビームロスで光の収率が下がり、標的交換時はコンバータで被曝するという問題点があった。このため今回新たに開発したシステムでは、厚さ1 mmのタングステンを3重化して光の収率を向上させ、コンバータをビームラインに直結して可能な限りビームロスを減少させた。さらにコンバータと水槽を分離することで標的交換時のコンバータによる被曝も回避する。本発表ではこの照射システムの詳細を報告する。