WEP116  真空  8月8日 大展示ホール 13:10 - 15:10
SuperKEKB真空系冷却水システム
UPGRAGE OF WATER COOLING SYSTEM FOR SUPERKEKB VACUUM SYSYTEM
 
○照井 真司,石橋 拓弥,末次 祐介,白井 満,柴田 恭,久松 広美,金澤 健一(高エネ研),芳藤 直樹(東日本技術研究所)
○Shinji Terui, Takuya Ishibashi, Yusuke Suetsugu, Mitsuru Shirai, Kyo Shibata, Hiromi Hisamatsu, Ken-ichi Kanazawa (KEK), Naoki Yoshifuji (e-JAPAN IT Co.,Ltd)
 
SuperKEKBはKEKB Bファクトリー(KEKB)の後継機となる高ルミノシティの電子・陽電子衝突型加速器である。KEKBからSuperKEKBへのアップグレードに伴い、真空系冷却水システムも増強が行われた。主な変更場所は、大穂直線部と日光直線部で増強されたウィグラー部と、高いルミノシティを実現するナノビームスキームのために大きな変更が必要だった衝突部である。SuperKEKBの放射光のパワーは陽電子リング/電子リングそれぞれで、7.7 MW (1.1 MW (arc:2200m), 6.3 MW (wiggler:300m)) /7.3 MW(5.2 MW (arc:2200m), 1.1MW (wiggler:100m))という非常に高いものである。この高いパワーを受けても安定的にビーム運転するために、新たなポンプ・冷凍機の設置が行われ、それに伴って真空系冷却水システムの改造が行われた。今回は、増強のための基礎試験(流量増加に伴う各コンポーネントの圧力損失測定)、システムの変更点(ヘッダーを用いた圧力損失が少ない配管への変更、流量計アンプの変更、流量計と温度計を組み合わせたビームアボートロジック構築)、運転中のトラブルとその対応などについて報告する。