WEP099  加速器制御  8月8日 大展示ホール 13:10 - 15:10
J-PARC MR-MPSを用いた即時アボートシステムの開発
Development of a ms-abort System via J-PARC MR-MPS
 
○木村 琢郎,上窪田 紀彦,佐藤 健一,山田 秀衛,石井 恒次,芝田 達伸,杉本 拓也(KEK/J-PARC Center)
○Takuro Kimura, Norihiko Kamikubota, Kenichi Sato, Shuei Yamada, Koji Ishii, Tatsunobu Shibata, Takuya Sugimoto (KEK/J-PARC Center)
 
J-PARC Main Ring (MR) では2008年の運転開始からMR-MPSを用いて各機器のインターロック(ILK)信号を集約することで、異常発生時に加速器の運転を停止しビームを適切に処理することで、加速器及び実験施設の安全を担保している。またJ-PARCのMPS及びMR-MPSはILKを発報した機器によりALL stop、MLF inhibit、MR inhibitと3種類のビーム停止処理を使い分けることで加速器の稼働率を最大限にいかせるように処理を行っている。さらに、MRでは不適切なビームを実験施設へ取り出さないようにビームアボートを行うシステムが用いられている。MR-MPSでは、運用開始当初から導入されているスケジュールされたタイミングでのビームアボートに加え、MRの運転モードの一つである遅い取り出し(SX)での実験施設へのビーム取り出しの停止を行うSX-abortを2015年から運用している。本発表ではさらに2017年より運用を開始した速い取り出し(FX)での即時アボート(msec-abort)システムについて、MR-MPSでのILK信号の処理、msec-abortを行う際の各機器へのトリガー信号の管理などの信号処理に加え、ビーム運転でmsec-abort導入の効果について発表を行う。