WEP091  加速器制御  8月8日 大展示ホール 13:10 - 15:10
KEK電子陽電子入射器における安全管理システムの改良と現状
Improvement and modification of safety management system in KEK electron positron injector linac
 
○佐武 いつか,白川 明広,峠 暢一,本間 博幸(高エネルギー加速器研究機構)
○Itsuka Satake, Akihiro Shirakawa, Nobukazu Toge, Hiroyuki Honma (KEK)
 
KEK電子陽電子入射器では2010年夏以降、上流側でのビームスタディと並行して下流側でのビーム運転を可能にするため、上下流をコンクリートの壁で分割していた。2017年SuperKEKB計画のPhaseIIでは、低エミッタンスビーム実現のため、陽電子ダンピングリングが稼働する。このダンピングリングと入射器の合流部構築のため、再び上下流を統合した。この統合に伴い、安全管理システムの改変および改良を行った。トンネル内のコンクリート壁と扉、その関連機器、下流側パーソナルキーシステムを撤去し、上下流のパーソナルキーシステムを統合した。また、上流と下流で運用していたトンネル内の非常停止ボタンや回転灯の配線を統合した。ダンピングリングの導入に伴って、インターロック信号線の増設および既存インターロック信号線を整理した。SuperKEKBの電子リング入射のためのRF-gunとの信号線を安全管理システムに取り込んだ。安全管理システムの改変に伴って、制御卓の運転操作パネルを改造し、インターロック表示PC画面を更新した。2階建て電子銃における、ステータスの読み出し信号の変更を行い、ノイズによるステータス読み出しの誤信号を防ぎ、安全管理システムでの電子銃のモード切り替えを改良した。本発表では、安全管理システム統合の詳細について報告する。