WEP086  ビーム診断・ビーム制御  8月8日 大展示ホール 13:10 - 15:10
J-PARC主リングのリップル補正磁石磁場と遅い取り出しスピル間の伝達関数検討
A consideration on the transfer function between RQ field and slow extraction spill in the main ring of J-PARC
 
○岡村 勝也,武藤 亮太郎,木村 琢郎,新垣 良次,村杉 茂,白壁 義久,柳岡 栄一,冨澤 正人(高エネ研)
○Katsuya Okamura, Ryotaro Muto, Kimura Takuro, Yoshitugu Arakaki, Shigeru Murasugi, Yoshihisa Shirakabe, Eiichi Yanaoka, Masahito Tomizawa (KEK)
 
J-PARC主リングの遅い取り出しシステムでは3 次共鳴を利用した遅い取り出し (SX)によって、素粒子・原子核実験施設へ供給される。取り出しビームは理想的には平坦な台形波であるべきだが、現実的には主として主電磁石のリップルに起因するチューンの時間変動によって取り出しビームの時間構造(スピル)は大きな時間構造を持つ。これを改善するために取り出されたビーム強度信号をもとにフィードバックを行うQ電磁石(RQ)が設置されDSPを用いて制御されている。DSPは観測されたスピルと目標値を比較し、PID制御ブロックを介してRQ電磁石の電流制御を行う。これまでPIDの制御定数は実験的に最適化されてきたが、もしもRQ電磁石の電流とスピルの間の伝達関数が知られたなら机上の計算からも最適な制御定数を得られる可能性がある。今回はRQ電磁石をサイン波で駆動し、スピルの振幅、位相特性について検討した結果について報告する。