WEP048  加速構造  8月8日 大展示ホール 13:10 - 15:10
反応性スパッタリング法を用いた超伝導多層構造の開発
Development of superconducting multilayered structure using by reactive sputtering method
 
○永田 智啓,伊藤 亮平((株)アルバック),早野 仁司,久保 毅幸,佐伯 学行(高エネ研),岩下 芳久,片山 領(京大),井藤 隼人(総研大),及川 大基(宇都宮大)
○Tomohiro Nagata, Ryohei Ito (ULVAC, Inc.), Hitoshi Hayano, Takayuki Kubo, Takayuki Saeki (KEK), Yoshihisa Iwashita, Ryo Katayama (Kyoto Univ.), Hayato Ito (Sokendai), Hiroki Oikawa (Utsunomiya Univ.)
 
現在、超伝導加速空洞の母材にはNbが使用されているが、その空洞製造技術は既に習熟しつつあり、最大加速勾配は頭打ちを迎えようとしている。Nbの物性的な制限を超えた最大加速勾配を達成するために、Nb母材の内壁面上に超伝導薄膜と絶縁膜を交互に積層し、Nbに到達する磁場を低減する手法が提案されている。この手法を用いると、例えばNbNを超伝導薄膜とした場合、最大加速勾配が従来のNb空洞よりも2割程度向上することが理論的に示されている。薄膜多層構造空洞の実現に向けて、可能な限りバルクに近い膜特性を持つ超伝導薄膜の成膜と、実際に製作した多層薄膜構造が持つ超伝導特性が理論値と乖離しないことの確認が求められる。本研究では、この超伝導薄膜-絶縁膜の積層技術の確立および超伝導特性の評価のための多層薄膜試料の製作を目指して、反応性スパッタリングによるNbN薄膜とSiO2薄膜の成膜、および基礎的な膜特性の評価を行った。結果、良質なNbN薄膜を安定的に成膜できる条件を確立し、結晶配向性の良いNbN薄膜-SiO2薄膜をバルクNb基板上に成膜したサンプルの作製に成功した。今回は、スパッタリングの技術と膜特性の評価結果の詳細について報告する。