WEP027  光源加速器  8月8日 大展示ホール 13:10 - 15:10
コンパクトERLにおけるバンチ圧縮とバンチ長測定
Bunch length measurements during bunch compression at the Compact ERL
 
○島田 美帆,本田 洋介,宮島 司,帯名 崇(高エネ研),布袋 貴大(総研大),中村 典雄,原田 健太郎,上田 明,内山 隆司,加藤 龍好(高エネ研)
○Miho Shimada, Yosuke Honda, Tsukasa Miyajima, Takashi Obina (KEK), Takahiro Hotei (SOKENDAI), Norio Nakamura, Kentaro Harada, Akira Ueda, Takashi Uchiyama, Ryukou Kato (KEK)
 
エネルギー回収型線形加速器ERLは低エミッタンスや短バンチなどの特徴を持つ高品質のビームを10mA以上の電流で運転できるため、これまでにない光源利用ができると期待されている。その一つが短バンチからのテラヘルツ放射光である。コンパクトERLではサブピコ秒のバンチ長を目指し、アークを用いた磁気バンチ圧縮を行っている。そのオプティクスはダイオード検出器のテラヘルツ強度が大きくなるように、四極電磁石(トリプレット)でアクロマートを維持しつつR56を変化させ、六極電磁石で縦方向位相空間の2次の補正を行っている。バンチ長の測定は干渉計によるテラヘルツスペクトルデータより推定した。具体的には、進行方向にガウシアン分布であると仮定し、スペクトルデータからカットオフ成分を再構成している。この測定ではより感度の高いボロメータを用いているが、窓材の交換や測定システムの改造を行い、さらに精度の高い測定を目指している。また、バンチ圧縮のビームダイナミクスの実験結果と、start-to-endシミュレーションと比較した。5MeV以下の低エネルギー領域はGeneral Particle Tracer、17MeVの周回ループではELEGANTを用い、実験条件に即して行った。バンチ圧縮後だけでなく、別途測定したERL入射合流部手前のバンチ長やエネルギー広がり、主空洞加速後のエネルギー広がりなどとの比較を行い、系統的かつ定量的な評価を行った。