WEP023  光源加速器  8月8日 大展示ホール 13:10 - 15:10
KEK小型電子加速器におけるレーザーコンプトン散乱を利用したX線生成強度の改善
Improvement of X-ray yield produced by laser Compton scattering at LUCX accelerator
 
○福田 将史,荒木 栄,Aryshev Alexander,浦川 順治,照沼 信浩,本田 洋介,森川 祐(高エ研),坂上 和之,鷲尾 方一(早大理工総研)
○Masafumi Fukuda, Sakae Araki, Alexander Aryshev, Junji Urakawa, Nobuhiro Terunuma, Yosuke Honda, Yu Morikawa (KEK), Kazuyuki Sakaue (RISE, Waseda Univ.), Masakazu Washio (RISE, Waseda University)
 
KEK小型電子加速器(Laser Undulator Compact X-Ray Source:LUCX)では、病院や企業などに設置可能な小型X線源を開発することを目的として、レーザーコンプトン散乱を利用したX線源の開発を行って来ている。この加速器では、フォトカソードRF電子銃でマルチバンチ電子ビームを生成し、定在波型加速管で18-24MeVまで加速する。その後、レーザー光共振器内に蓄積したレーザーパルス(λ:1064nm)と衝突させ、逆コンプトン散乱により6-10keVのX線を生成する。また、コンプトン散乱による生成X線の特徴を利用したX線イメージング試験も実施している。 生成X線強度を上げ短時間で鮮明な画像を得るため、これまでに電子ビームのバンチ数増大やローディング補正などビーム強度増強の調整およびレーザー共振器の蓄積パワー増強、そしてそれらの衝突調整を続け、22MeV, 1000バンチ, 0.6nC/bunchの電子ビームと2.8mJ/pulseのレーザーパルスとの衝突により1.7x10^7 photons/pulse (Full band)のX線生成を達成した。現在、電子ビームのパルス繰り返しを3.13Hzから4倍の12.5Hzに上げ、これに伴う電子ビーム、レーザー光共振器の調整を行い、さらなるX線生成数の増強を図っており、この発表では、これらX線生成やイメージング試験について報告する。