WEP016  ハドロン加速器  8月8日 大展示ホール 13:10 - 15:10
J-PARC LINAC 3MeVビームスクレーパの現状
Status of 3MeV beam scrapers for the J-PARC LINAC
 
○平野 耕一郎,小林 史憲(原子力機構),杉村 高志,栗原 俊一(高エネ研)
○Koichiro Hirano, Fuminori Kobayashi (JAEA J-PARC), Takashi Sugimura, Toshikazu Kurihara (KEK)
 
パルス幅500μsのマクロパルスビームは、RFQ下流のMEBT領域にあるRFチョッパ空洞の電界によって、その一部が蹴りだされ、パルス幅456nsの中間パルスが815nsの周期で並んだ構造を持つビームに整形される。蹴りだされたビームは、RFチョッパ空洞から約70cm離れた場所にあるビームスクレーパに負荷される。2018年1月から4月に実施された500kW供用運転では、中間パルスの周期構造を変えて、1MW供用運転時に負荷される電流密度の1.3倍のビームをスクレーパに負荷させた。この時、スクレーパ表面のピーク温度は1800℃となった。現在、スクレーパに使用している炭素複合材のほか、グラフェン、ボロンドープダイヤモンド及びイーターグレードタングステンなどの熱伝導率が高い素材について、オフラインでビーム照射損傷評価を行っている。今回は、これらのビームスクレーパの現状について報告する。