THP133  加速器土木・放射線防護  8月9日 大展示ホール 13:10 - 15:10
SuperKEKB電磁石用冷却水の現状
Status of the SuperKEKB magnet cooling water
 
○大澤 康伸,植木 竜一,江川 一美,増澤 美佳(高エネ研)
○Yausnobu Ohsawa, Ryuichi Ueki, Kazumi Egawa, Mika Masuzawa (KEK)
 
SuperKEKB加速器の主リングで使われている電磁石は約2600台あり、そのうち1750台近くは水冷式電磁石である。水冷式電磁石には、それぞれ温度異常を知らせる温度スイッチおよび冷却水の流量低下を感知するフロースイッチが装備されている。現在SuperKEKBではビーム衝突調整が行われている。その中で4月15日に電磁石のフロースイッチが破損するという重大なトラブルが発生した。インターロックが発報したフロースイッチを確認すると大量の冷却水が噴き出しており、周辺の機器も水をかぶっている状態であった。そのため早急に新品のフロースイッチと交換しビーム運転を再開した。その後、原因はフロースイッチを構成するダイアフラム(EPDM)の経年劣化であることがわかった。このフロースイッチは、KEKB建設時から使用しているもので約20年が経過している。同様のフロースイッチがKEKBから再利用された電磁石には使われているので今後再び破損する可能性が大いに考えられる。対策としてはフロースイッチの全数交換が望ましいが、予算等の関係からすぐに全数交換という訳にはいかない。しかしながらこのようなトラブルを未然に察知し防ぐことは重要である。現在は冷却水の圧力等をモニターすることにより、事前にトラブルを防ぐための対策が可能かどうかの検討を行っている。本発表では、フロースイッチ破損とその対策の詳細、さらにこれまで取り組んできたメンテナンス方法なども報告する。