THP096  加速器制御  8月9日 大展示ホール 13:10 - 15:10
冷却水装置タイマー運転システムの構築
Construction of the timer operation system for the cooling system
 
○古川 和弥,岡田 宥平,磯山 悟朗(大阪大学 産業科学研究所)
○Kazuya Furukawa, Yuhei Okada, Goro Isoyama (ISIR, Osaka University)
 
阪大産研Lバンド電子ライナックは、種々の利用研究に週末を除き毎日使用されるが、連続運転ではなく、毎朝立ち上げて実験終了後に停止する。ライナックの立ち上げで冷却水の温度が安定するまで1~2時間程度かかり、これが利用開始の時間を決める。従来、冷却水装置の運転・停止は、1次冷却水系のクーリングタワーと循環ポンプを同時に入り切りするスイッチと、2次側冷却水系の精密冷却装置と一般系冷却装置のスイッチをそれぞれの現場で手動操作していた。立ち上げ時間を短縮して利用時間を拡大するため、制御室のPCでの運転・停止と、タイマーによる早朝の予約運転を可能にする冷却水装置制御系を構築した。具体的には前述の2次系冷却装置2台から1次系制御盤まで制御線を引き3台の運転スイッチを1次系制御盤に集約すると共に、そこに遠隔操作用のPLCとリレーを設けて制御PCにイーサネット接続した。遠隔操作用のPCソフトをLabVIEWで作成し、これにタイマーにより指定日時に運転を開始する機能を加えた。更に冷却水使用室の床に電線状の漏水センサーを設置し、警報機能と外部出力接点を持つ漏水警報盤に接続する。外部出力接点の漏水警報をPLCが読みこむことで、水漏れが起きた場合に冷却水装置を停止する。本装置を使い冷却水システムを朝7時に立ち上げることで従来より1時間早くLバンド利用を開始できるようになった。本年会ではシステムの構成や稼働状況に関して報告する。