THP074  電磁石と電源  8月9日 大展示ホール 13:10 - 15:10
セラミックスチェンバー一体型パルスマグネットの加速器実装開発
Development of ceramics chamber integrated pulsed magnet for an accelerator implementation
 
○満田 史織(高エネルギー加速器研究機構),佐々木 茂樹(高輝度光科学研究センター),本井傳 晃央,鍛治本 和幸,中西 辰郎(スプリングエイトサービス(株)),笹川 敦司,横山 篤志,横山 高也,冨本 覚一(京セラ(株))
○Chikaori Mitsuda (KEK), Shigeki Sasaki (JASRI), Teruo Honiden, Kazuyuki Kajimoto, Tatsuro Nakanishi (SES), Atsushi Sasagawa, Atsushi Yokoyama, Takaya Yokoyama, Kakuichi Tomimoto (Kyocera)
 
低エミッタンスリング及び将来小型光源加速器リングへの適用を目指し、セラミックス真空チェンバーとマグネットコイルが一体化したセラミックスチャンバー一体型パルスマグネットの開発を進めている。磁石構造は、空芯型で口径60mmのセラミック円筒の厚み5mmに貫通した溝を掘り長手方向に銀ロウ付けで埋め込み接合した1ターン銅コイルとセラミック円筒自身のみから構成される。セラミックはコイル支持体で、電気的絶縁体でもあるため、セラミックとコイルのみで構成される内外装は極めて簡潔な構造となっているのがこのパルスマグネットの特徴である。磁極長0.3mで試作したダイポール型試作機に加速器実装に向けたセラミック円筒内内部コーティングとコイルと電源を接続させるケーブル口金部を実装した開発機の製作に成功した。構造上コイルは円筒内径表面位置で接合しており、チェンバー内径と磁石ボア径は等しいため、コイルを避け、ビーム壁電流を通過させやすい、磁場遮蔽効果を低減した円筒内パターン形状コーティングを実現している。口金部の開発ではコイル埋め込み接合と口金金具の装着を同時に実現するために新たな口金部のロウ付け技術開発が成された。本会では、加速器実装課題の解決までの取り組み、加速器実装上の真空、磁場、絶縁性能の観点から見た信頼性の評価について詳細を報告する。