THP072  電磁石と電源  8月9日 大展示ホール 13:10 - 15:10
13kV高電圧SiCデバイスの加速器応用に関する研究
Research on accelerator applications of 13 kV high voltage SiC devices
 
○徳地 明(株式会社パルスパワー技術研究所),福田 憲司(産業技術総合研究所、先進パワーエレクトロニクス研究センター),岡村 勝也(高エネルギー加速器研究機構),神藤 勝啓(日本原子力研究開発機構),柴田 崇統,内藤 富士雄(高エネルギー加速器研究機構)
○Akira Tokuchi (Pulsed Power Japan Laboratory Ltd. (PPJ)), Kenji Fukuda (AIST,ADPERC), Katsuya Okamura (KEK), Katsuhiro Shinto (JAEA/J-PARC), Takanori Shibata, Fujio Naito (KEK)
 
加速器システムの中には、多数の高電圧パルス電源が使用されているが、高電圧(数10kV以上)、大電流(数kA以上)、高速立上り(数10ns以下)と非常に厳しい使用条件の為に、従来は、サイラトロン等の放電管を使用するしか方法がなかった。しかし、これらの放電管は寿命が短い、繰り返し周波数が低い、付帯電源が必要、安定性が悪いなど、多くの欠点があり、加速器の性能を著しく低下させていた。 近年、SiC半導体デバイスの急速な発展などにより、素子の電圧、電流は年々上昇し、又、スイッチング時間の高速化と高周波化も進んできた。特に10kVを超える素子も開発が進んでおり、この超高電圧の素子を使用することにより、加速器用高電圧パルス電源は革新的に小型化・高性能化が期待されており、これまでの放電管の多くの欠点は克服され、加速器の性能も著しく改善されるようになってきた。これらの超高電圧SiCデバイスを使用した当社の実施事例と合わせて、今後の加速器用高電圧パルス電源の方向性について系統だった研究を行ってきたのでこの研究結果を報告する。 本研究の一部は、共同研究体「つくばパワーエレクトロニクスコンステレーション(TPEC)」の事業として行われた。