THP038  粒子源  8月9日 大展示ホール 13:10 - 15:10
J-PARCハドロン実験施設における新しい二次粒子生成標的の開発 (2)
Development of new production target at J-PARC hadron experimental facility (2)
 
○高橋 仁,上利 恵三,秋山 裕信,青木 和也,広瀬 恵理奈,家入 正治,加藤 洋二,倉崎 るり,皆川 道文,森野 雄平,武藤 亮太郎,里 嘉典,澤田 真也,田中 万博,豊田 晃久,渡邉 丈晃,山野井 豊(KEK)
○Hitoshi Takahashi, Keizo Agari, Hironobu Akiyama, Kazuya Aoki, Erina Hirose, Masaharu Ieiri, Yoji Kato, Ruri Kurasaki, Michifumi Minakawa, Yuhei Morino, Ryotaro Muto, Yoshinori Sato, Shin'ya Sawada, Kazuhiro Tanaka, Akihisa Toyoda, Hiroaki Watanabe, Yutaka Yamanoi (KEK)
 
J-PARCハドロン実験施設では、30GeVまで加速された一次陽子ビームを二次粒子生成標的に照射し、生成されるK中間子などの二次ビームを用いて、様々な素粒子・原子核実験を行っている。現在の標的が受け入れ可能な一次陽子ビーム強度は最大53kWであるが、それよりも高いビーム強度に耐えられる新しい生成標的を開発した。これは、基本的な構造は現在の標的と同じで、金を標的材とし、それに銅ブロックとステンレス配管を接合した間接水冷方式の標的であるが、銅ブロックの数を増やすことにより冷却効率を上げたものである。これまでの熱強度評価では、金のヤング率を用いて弾性解析を行っていたが、今回、金の引張試験によって得られた応力歪み曲線を用いて弾塑性解析を行った。応力の分類ごとに許容応力を定めて評価した結果、新しい生成標的は5.52秒サイクルで90kWの1次陽子ビーム強度まで耐えられることが分かった。