THP026  光源加速器  8月9日 大展示ホール 13:10 - 15:10
ニュースバルアップグレードの選択肢
Reformation Plans of NewSUBARU storage ring
 
○庄司 善彦(兵庫県立大学)
○Yoshihiko Shoji (University of Hyogo)
 
ニュースバルはSPring-8施設内に設置されている兵庫県立大学の1~1.5GeV放射光用電子蓄積リングである.建設から20年以上が経過し,ハードウェアの老朽化だけでなく設計自体も旧式化している.更に入射器として使用中のSPring-8 linacのシャットダウンへの準備もあり,更新を考えるべき時期にある.すでに低エミッタンスラティス設計計算を行い,簡単ではあるが2017年の学会で報告した.ここでは更に実現可能性という観点からの検討の概略を報告する.ここで問題とする実現可能性とは,ハードウェアの整合性のみならず,予算規模や利用見通し等も含むものである. ニュースバルの建設及び運営母体は兵庫県立大学高度産業科学研究所であり,兵庫県の予算で運営されている.まとまった予算は厳しい中で,線形加速器シャットダウンへの対応も必要になる.予算上は蓄積リング本体のアップグレードを考える状況にないが,この大きな制限下で,可能な限り説得力のある案を考えなければならない.この報告は加速器科学的詳細設計ではなく,それ以前の段階における検討記録という位置付けである.交渉上の材料となるダミープランも含めて,複数のオプションを紹介し,そのメリットとデメリットを検討する.