THP013  ハドロン加速器  8月9日 大展示ホール 13:10 - 15:10
LLFP核種の核変換のための大強度小型サイクロトロンの概念検討
Conceptual design of high-intensity compact cyclotron for transmutation of long-lived fission products
 
○武田 佳次朗,福田 光宏,依田 哲彦,神田 浩樹,土岐 博,関 亮一,安田 裕介,中尾 政夫,畑中 吉治,原 周平,Koay Hui Wen,森田 泰之,原 隆文(阪大RCNP),篠塚 勉,伊藤 正俊,松田 洋平(東北大CYRIC),涌井 崇志(QST放医研),宮脇 信正,倉島 俊(QST高崎研)
○Keijiro Takeda, Mitsuhiro Fukuda, Tetsuhiko Yorita, Hiroki Kanda, Hiroshi Toki, Ryoichi Seki, Yusuke Yasuda, Masao Nakao, Kichiji Hatanaka, Shuhei Hara, Hui Wen Koay, Yasuyuki Morita, Takafumi Hara (RCNP, Osaka Univ), Tsutomo Shinoduka, Masatoshi Itoh, Yohei Matsuda (CYRIC, Tohoku Univ), Takashi Wakui (QST, NIRS), Nobumasa Miyawaki, Satoshi Kurashima (QST, Takasaki)
 
革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)では、核変換による長寿命核分裂生成物(LLFP)の大幅な低減・資源化を目指しており、加速器によるLLFP核変換システムの提案が求められている。LLFP核変換のためには、ビーム強度1A、重陽子エネルギー100MeV/u、エネルギー効率30%以上を達成する加速器の開発が必要とされる。核変換用大強度加速器の有力な候補として線形加速器とサイクロトロンの検討を進めており、大阪大学核物理研究センターではビームパワー2MW以上かつビーム強度10mA以上のサイクロトロンを100台導入することによって1A相当の強度を実現する大強度かつ小型のサイクロトロン開発を検討している。多数の加速器を並列に運転することにより、トラブルやメンテナンス等による運転停止のリスクを軽減し安定的にビームを供給することが可能になる。10mA以上の高強度重陽子ビームを加速するためには、加速空洞のハイパワー化と高電圧化、入射部及び初期加速段階の空間電荷効果対策、ビーム引出時の高効率化などが問題となる。エネルギー効率の向上においては、電磁石と加速空洞の省電力化が課題である。本発表では、核変換用サイクロトロンの技術的課題に対するこれまでのスタディとともに、今後検討するべき課題について報告する。