THOM02  加速器制御/電子加速器1  8月9日 特別会議室2 9:00 - 9:20
J-PARCにおける測位センサネットワークシステムの装置と防災用アプリの試験適用
Experimental application of positioning sensor network system and disaster prevention app in J-PARC
 
○川端 康夫,松田 浩朗,松元 和伸(飛島建設株式会社),田頭 茂明(関西大学),石井 恒次(高エネルギー加速器研究機構),吉岡 正和(東北大学、岩手大学、岩手県立大学)
○Yasuo Kawabata, Hiroaki Matsuda, Kazunobu Matsumoto (Tobishima Corporation), Shigeaki Tagashira (Kansai University), Koji Ishii (KEK), Masakazu Yoshioka (Tohoku University,Iwate University,Iwate Prefectural University)
 
筆者らは,長大トンネルのILCにおいて施設内の研究者の位置情報,滞在時間および緊急時の双方向情報伝達等を実現するために,測位センサネットワークによる双方向通信と同時測位を実現する安定性・信頼性の高い位置管理システムの研究・開発を進めてきた.J-PARCなどの地下に建設された巨大な施設(閉空間)では,あらゆる電波が届かないため、セルラー網による外との通信やGPSによる測位ができず,施設内にいるユーザとの連絡手段が限られたものになっている.例えば、施設構内にPHS基地局を設置し,施設内ユーザの通話を可能にしているが、データ通信,ユーザの現在地の把握,同時に多数のユーザへの情報伝達ができないなどの問題を有する.このことは業務効率の低下に加えて,災害時において迅速な対応ができないことに繋がる.本研究では,このような閉空間でも,①外との通信(インターネットとの通信)が必要なく,ローカルな環境で動作可能,②同時に複数のユーザ間でのメッセージの送受信機能,③受信したメッセージの既読機能,⑤ユーザが活動しているかどうかを管理するユーザの状態監視機能,などを有する「防災アプリ」を開発した.防災アプリは,サーバアプリとスマホアプリから構成される.J-PARCのメインリング内にシステムを装置,施設の利用者に対し一定期間適用し,その機能,利便性を検証した.