IPP002  革新的加速器技術(の提案)  8月8日、9日 大展示ホール 13:10 - 15:10
放射線生物学研究応用に向けた光共振器構造を持つオンチップレーザー加速器の研究
Study of an onchip laser accelerator with an optical resonator for practical use in the field of radiobiology
 
○小山 和義(高エネ研),Chen Zhaofu,上坂 充(東大),吉田 光宏(高エネ研)
○Kazuyoshi Koyama (KEK), Zhaofu Chen, Mitsuru Uesaka (U.Tokyo), Mitsuhiro Yoshida (KEK)
 
放射線生物学研究応用に向けたマイクロビームを小型装置で発生できれば、現在多くの機関で使われているレーザー照射による方法よりも、放射線の生物学的影響を実際に近い条件で研究が可能に成る。そのためには現在のレーザー照射実験装置と同程度の大きさの加速器が必要であり、しかもビーム径はサブミクロンで電子のエネルギーは0.5MeV~1MeVの必要がある。電荷量はバンチ当たり0.01fC程度で良い。そのようなビーム出力はレーザー駆動誘電体加速で可能と考えられ、いくつかの機関で研究が行われているが100fs程度の超短パルスレーザーの利用を前提にしており、光ファイバーによる伝送は非線形効果の増大により不可能である。一方、我々は光ファイバーまたは誘電体光ガイドが使用できるようなパルス幅と出力でも大きな加速勾配を発生して装置全体を小型化し、将来的にはチップ上に作成するための研究を進めている。そのためには、比較的低いパワーを蓄積して大きな電界強度を得る必要があり、現在、共振器型加速構造および導波路型加速構造の検討を行ない、その得失を調べている。また、単純な配位での加速予備実験も計画しており、そのための準備も進めている。