FSP029  施設現状報告ポスター  8月8日、9日 大展示ホール 13:10 - 15:10
QST高崎イオン照射研究施設(TIARA)の現状報告
Present status of TIARA at QST
 
○湯山 貴裕,倉島 俊,千葉 敦也,吉田 健一,山田 圭介,石坂 知久,横山 彰人,平野 貴美,細谷 青児,宮脇 信正,柏木 啓次,百合 庸介,佐藤 隆博,大久保 猛,石堀 郁夫,奥村 進,奈良 孝幸(量研 高崎)
○Takahiro Yuyama, Satoshi Kurashima, Atsuya Chiba, Ken-ich Yoshida, Keisuke Yamada, Tomohisa Ishizaka, Akihito Yokoyama, Yoshimi Hirano, Seiji Hosoya, Nobumasa Miyawaki, Hirotsugu Kashiwagi, Yosuke Yuri, Takahiro Satoh, Takeru Ohkubo, Ikuo Ishibori, Susumu Okumura, Takayuki Nara (QST Takasaki)
 
国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構高崎量子応用研究所のイオン照射施設(TIARA)では、AVFサイクロトロン(K110)、3MVタンデム加速器、3MVシングルエンド加速器、400kVイオン注入装置の4台の加速器を有し、材料・バイオ技術の研究開発への利用を主として、広範囲のエネルギー及び多様なイオン種のビームを提供している。TIARAのAVFサイクロトロンでは、2016年度に発生したメインコイルの層間短絡に伴い、短絡箇所をバイパスすることでコイルへの更なる損傷を抑えつつコイル通電を可能とした。これにより通電可能なコイルは全体の6割となったが、この範囲において加速できる新ビームを開発し、現在最大129Xe26+ 350MeVのエネルギーで利用運転を継続している。また、3台の静電加速器では例年と同様、順調に利用運転を継続している。装置保守整備の一例として、サイクロトロン共振器内の接点駆動用ベローズに印加する圧縮空気配管接続部から漏れが発生し、加速器運転中に真空低下を生じたため、配管接続部のOリングを全数交換した。その他設備では、2016年度にサイクロトロン照射室(第5重イオン室)の遮蔽扉が動作不可となった件を受け、サイクロトロン及び静電加速器の照射室にある同型の扉に関して整備を実施し、車輪軸等のベアリングを交換した。本発表では、上記内容に加え、2017年度に実施した施設の利用状況、保守・整備及び技術開発について報告する。