FSP025  施設現状報告ポスター  8月8日、9日 大展示ホール 13:10 - 15:10
iBNCT加速器の現状報告
Status report of the iBNCT accelerator
 
○佐藤 将春,池上 清,帯名 崇,久保田 親,栗原 俊一,小林 仁,柴田 崇統,杉村 高志,高木 昭,高崎 栄一,内藤 富士雄,南茂 今朝雄,方 志高,福井 佑治,福田 将史,二ツ川 健太,本田 洋介,三浦 太一,宮島 司(KEK),熊田 博明,大西 貴博,田中 進,松本 孔貴(筑波大),大場 俊幸,名倉 信明(NAT),大内 利勝,櫻山 久志(ATOX),長谷川 和男(JAEA)
○Masaharu Sato, Kiyoshi Ikegami, Takashi Obina, Chikashi Kubota, Toshikazu Kurihara, Hitoshi Kobayashi, Takanori Shibata, Takashi Sugimura, Akira Takagi, Eiichi Takasaki, Fujio Naito, Kesao Nanmo, Zhigao Fang, Yuji Fukui, Masafumi Fukuda, Kenta Futatsukawa, Yosuke Honda, Taichi Miura, Tsukasa Miyajima (KEK), Hiroaki Kumada, Takahiro Onishi, Susumu Tanaka, Yoshitaka Matsumoto (Univ. of Tsukuba), Toshiyuki Ohba, Nobuaki Nagura (NAT), Toshikatsu Ouchi, Hisashi Sakurayama (ATOX), Kazuo Hasegawa (JAEA)
 
小型中性子源により粒子線がん治療のひとつであるホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の実現を目指すいばらきBNCT(iBNCT)計画ではRFQおよびDTLからなる加速管構成により陽子を8MeVまで加速しベリリウム標的に照射して中性子を生成し治療に利用する。2017年度に平均1mAを超える陽子ビーム強度を実現し、生成熱外中性子強度及び空間分布測定等の中性子ビーム性能の検証を終えた。今年度は平均ビーム電流1.3mAでの第一期治験の開始へ向けてビームコミッショニングを進めている。一方で、将来的には平均ビーム電流値5mA以上の実現に向けた加速器開発を実施する必要がある。その一環として、ビームの繰り返しを現在の50Hzから100Hz以上に増加させるためには、加速空洞の温度上昇、標的近傍におけるガス放出に伴う真空悪化、空洞温度の不安定化を防ぐ必要があり、更なる真空系の改善、加速管冷却水の安定化がiBNCT加速器における不可欠な課題となっている。当該計画ではBNCTを従来行われてきた原子炉などの限定された治療施設で行うのでは無く、装置全体を病院内に設置できる程度にコンパクト化し広く普及させる事を目指している。その目的に向かい、これまでの運転実績やコンディショニング状況に即して最適な装置改修及び運転パラメターの最適化を適宜進めている。本講演ではこれまでのiBNCT加速器の運転状況及び今後の見通しに関して報告する。