FROM06  粒子源  8月10日 特別会議室2 10:20 - 10:40
SuperKEKB用RF電子銃のコミッショニング
Commissioning of RF-Gun for SuperKEKB
 
○吉田 光宏,周 翔宇,張 叡,夏井 拓也,西田 麻耶,本田 洋介(高エネルギー加速器研究機構),佐藤 大輔(産業技術総合研究所)
○Mitsuhiro Yoshida, Xiangyu Zhou, Rui Zhang, Takuya Natsui, Maya Nishida, Yousuke Honda (KEK), Daisuke Sato (AIST)
 
SuperKEKBでは非常に高いルミノシティーを得るため、低エミッタンス化によるダイナミックアパーチャーの減少とビーム寿命の減少はやむを得ない。これに対応して電子陽電子入射器も高電荷・低エミッタンスの電子源として、RF電子銃を導入した。KEKB-HERへの電子入射の要求は、5nCの電荷においてY方向の規格化エミッタンスが 20mm・mrad、エネルギー分散も0.1%である。RF電子銃からのビームは5nCの電荷では、20ps で6mm・mradのエミッタンスが最適値であり、このビームを途中の輸送系等も含めて入射の要求値を満たさねばならない。 加速管の横方向ウェーク場による横方向の射影エミッタンスの増加はバンチ長が短い程小さくできるが、縦方向ウェーク場によるエネルギー分散は10ps程度が最適である。これらを満たすような条件として、時間方向のバンチ構造をレーザーの時間構造の制御によりガウシアン分布ではなく矩形波にし、全幅で20ps を 10ps に圧縮した後、ビームを1.6GeVのアーク部まで輸送し、アーク部でさらに4psに圧縮する事を検討している。 このためにフォトカソードの改良、レーザーの波形整形方法の開発、バンチ圧縮等の試験を行ってきており、これらについての状況報告を行う。